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埼玉県立和光国際高等学校
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卒業式式辞
校長室より:卒業式式辞                                                   
                                                             
  
   
平成25年度 第25回 
卒業証書授与式
 
式 辞
  
 例年にない厳しい寒さと大雪を経て、ようやく今、新たな生命とエネルギーの春の到来が随所に感じられるようになりました。
 この佳き日に、多数の御来賓、保護者の皆様の御臨席を賜り、第25回卒業証書授与式が盛大に挙行できますことを、心より感謝申し上げます。
 
 319名の卒業生諸君、卒業おめでとう。
 そして、限りなく深い愛情でお子様を見守られ、支えて来られた保護者の皆様、お子様の御卒業を心よりお祝い申し上げます。
 平成23年4月8日、君たちは、この場所で、第25回入学式を迎えました。私にとっても初めての和光国際高校入学式は、東日本大震災の直後、多くの尊い命を奪い、今なお多くの人々に苦難の生活を強いているあの大災害から1か月も経たない日のことでした。ここに改めて被災された方々への心からのお見舞いを申し上げます。
 
 日本が茫然自失の状態の中、世界からの温かい支援を受けながら、必死に立ち上がろうとするまさにその時、君たちは高校生となったのです。
 
 人の命、家族、友情、地域、国、国際社会、喜びと悲しみ、希望と絶望、自立と連帯、要求と秩序、こうしたとてつもなく深く大きな根源的な問いが投げかけられ、我が国の未来の柱となる人材としての期待を一身に受けて、君たちの高校生活が始まりました。
 
 その3年間の高校生活、和国での和国民としての生活において、君たちは、実に充実した毎日を送ることができました。本校の特色ある教育の中で、高い志を持ち、日々努力を重ね、仲間と支え高め合い、大いに楽しみ、笑い、時に悲しみ、涙しました。
 
 学習活動を顧みれば、中学校より質、量ともにはるかにレベルの高い毎日の授業はもとより、資格検定への挑戦や受験勉強へと広がりました。また、スピーチ、ディベート、プレゼンテーション、パネルディスカッションなどの本校ならではのすぐれた言語活動を通して、疑問を持ち、自ら調べ、考え、答えを探り、意見を述べる態度を養うことができました。
 
 それに加えて、学校行事、生徒会、ホームルームという特別活動、そして、部活動にも積極的に取り組み、目標を共にして努力し、切磋琢磨し合う大切さを学びました。メンバーを統率するリーダーシップ、あるいは、リーダーを支えるフォロワーシップという組織論も身に着けました。和国という環境の中で、自分を改革しようという意志を持ち、様々なことに挑戦し、自分を表現したり主張したりする意欲と勇気を持つことができたのも大変意義深いことです。
 
 国際交流活動、海外研修、ボランティア活動などへの参加も、他者への理解や思いやり、豊かな心を育むことに大きく貢献しました。
 
 数えきれないほど多種多彩な活動に取り組んできた君たちは、豊かで華やかな「和の国文化」を担う、すばらしい和国民でした。パワーとエネルギーにあふれて活動、活躍した自分を、今自分自身で振り返ることができるでしょう。そして改めて、もがきつつ成長してきた自分を誇らしく思うことができるはずです。今年度、私が君たち3年生に贈ったメッセージは、715通にもなりました。すばらしい和国民と出会えたことを、和国の校長として、うれしく、また誇りに思います。
 
 和国で君たちが挑戦し努力したことは、つまりは、知・徳・体それぞれにおけるバランスのとれた自己の向上です。この高度なバランスを備えた総合的な人間力こそが、これからの国際社会で活躍するための真の力であり、そのための基本を身に着けることができたのが和国です。
 
 宇宙飛行士の若田光一さんが、今月九日、国際宇宙ステーション第39次長期滞在クルーの船長(コマンダー)になりました。宇宙船の中での船長就任セレモニーにおいて、若田さんが話したのは、
和の心を大切にして、相手を思いやり、そして調和の中からベストな結果を生み出す」というものでした。明るく元気で気配りを忘れない若田さんだからこその言葉です。私は、ご本人に実際にお会いしたことがありますが、偉ぶる様子の全くない、気さくで爽やかな方という印象を強く受けました。宇宙飛行士としての卓越した実績だけではなく、どんな事態にも冷静に対応できる判断力、穏やかで和を重んじるバランスのとれた人格が、名誉ある役職をもたらしたのだと思います。
「和は日本人の心を表す言葉である。」
というメッセージは、そのまま和の国、和国民にあてはまる言葉です。
 
 さらに、英語でのスピーチでは、
"I am very proud as a Japanese to be given this important commandership of ISS。
「国際宇宙船の船長という重要任務を与えられ、日本人として誇りに思う。」
It means a lot to Japan to have its own representative to command the International Space Station.
「国際宇宙船の船長と言う責任ある立場の人間を送り出したことは日本にとって大きな意味を持つ。」
と語っています。世界で活躍し、世界から尊敬を集める若田さんが、母国日本、そして日本人への強い思を抱いていることがわかります。
 
 「グローバル」という言葉が、様々な場面で使われるようになりました。この語は、「地球はひとつ」「世界中の皆が仲良く」という響きのようにも聞こえますが、現実は、私たちが厳しい競争にさらされていると捉えることも重要です。社会構造のあらゆる面において、活動や変化が地球規模のものとなり、一つの国が、一人の個人が単独で生きて行くことが不可能な時代となったということです。競争に勝ち抜いて行くことを求められる厳しい時代を意味します。
 
 しかし、これは、私たちが皆、互いを蹴落として自分だけ生き抜けばよいということではありません。地球規模での競争が生じるなら、地球規模での共感と連帯もできるはずです。「グローバル人材」とは、英語がぺらぺら話せる人などという浅薄な意味ではありません。全地球的視野から自分を客観的に正確に把握し、異なる文化、社会背景の人々との違いを理解し受け入れ、互いに尊敬し合える人間のことです。その基礎となるべく資質を君たちは、和国で育てたのです。
 
 2020年、まさに競争と連帯の象徴であるオリンピックが東京で開催されます。君たちは、20代半ばとなり、若手社会人として活躍を始めていることでしょう。それからさらに30年後の2050年には、少子化と高齢化は容赦なく進み、日本の人口は1億人を割ると推計されています。その時、君たちは50代半ばで社会の中核となり、ほぼ4割と想定される高齢者を支える立場となります。世界も日本国内も激動し先行きの不透明度は増す一方です。
 
 だからこそ、君たちには、和国で培った「高い目標、達成までの努力、高め合う仲間」の三つの基本姿勢を忘れず、これから進む道のりにしっかりと生かして行くことを期待します。
 高い目標は、向上する人間の原動力です。自分がこうありたいと望む状況と現在の状況との落差を客観的に認識し、そこに至るまでの道筋、手立てを考えることで、向上へのエネルギーが生まれます。
 
 達成までの努力とは、あきらめないということです。あきらめないということは、繰り返ということです。達成するまで、工夫しながら改善しながら反復すということです。
 
 仲間は、目標をきちんと定めることによって、できるものです。仲間との信頼関係を築き上げた和国での経験を通して、また新たな高め合う 人間関係を築いてくれることを願っています。
 
 ウオルトディズニーが、夢をかなえる秘訣として、4つの「C」を挙げています。
 Curiosity   好奇心
 Confidence   自信
 Courage   勇気
 Constancy   継続

目標を持って自己実現に向かう君たちを支える言葉です。
 
 皆さんが、日本の明日を担う柱となるべく、毎日毎日を新たな一日とし、日々前進していくことを心から願い、いつもの言葉を最後に贈ります。
 One day, one discovery.
 
 結びに、本日御臨席の皆様の御多幸を御祈念申し上げますとともに、卒業生並びに在校生に対して引き続き温かい御支援をお願い申し上げ、式辞といたします。

 平成26年3月15日
      埼玉県立和光国際高等学校長 亀卦川 誠也